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プライバシーの侵害だ

匿名劇壇という劇団を主宰する福谷圭祐のブログ。このブログは基本的に自分のためだけに使おうと思います。考えをまとめたり、情報を整理したり。ま、もちろん他人の目に触れることは意識して書くけれど。 でも、あまり読まれたくはない。だからタイトルは、 「プライバシーの侵害だ」 。

僕は読書家だが、それ以上に演劇家だ

お世話になっております。

 

僕は演劇活動の傍ら、傍らというより生活のメインとして、編集プロダクションでアルバイトをしている。ライター兼エディターのアシスタントとして、せこせこと文章をこしらえたり、せこせことこしらえられた文章を整えたりしている。

 

文章を書く、ということについては昔から自信があった。小学生の頃は「かいけつゾロリ」を良く読んでいたし、中学生の頃は「ハリーポッター」を良く読んでいたし、高校生の頃は「恋空」を始めとするケータイ小説を良く読んでいた。

 

僕は、読書家である!(ふんふんふん!)

 

今でも缶コーヒーの裏にある成分表は熟読するし、自分の部屋の壁のシミが脅迫文に見えるので、何度も何度も目をこするけれどやっぱりそれは脅迫文で。

 

僕は、読書家である!(ふんふんふん!)

 

そんな読書家の僕は、ある程度の「文章リテラシー」が備わっていると自負している。

「文章慣れ」していない人の書く文章は、主語と述語がたまにねじれる。

 

例えば、「私の夢は、俳優になりたい」は文章としておかしい。

 

「私の夢」が主語なのだから、「俳優になることです」という述語にしなければ、なんだか「私の夢」が能動的に意思を持っているようで気持ち悪い。

 

「俳優になりたい」を基準にするなら、「私は俳優になりたい」で良い。

 

だけど、僕は戯曲を書くとき、わざとそんな書き方をすることがあるのだ。

 

「私の夢は、俳優になりたい。」

と書くことは、消して少なくないのである。

 

もうちょっとワンピース風に、

 

「私の夢は…!!! 俳優に゛な゛り゛だい゛っっ」

 

と書くことだってしばしばだ。(嘘)

 

これによって僕は、「行間」を作っている。

「私の夢は、俳優になりたい」と「私の夢は、俳優になること」では、句読点の意味が多いに変わると思って書く。その解読を俳優に委ね、何かが宿るのを期待する。

 

「私の夢は、俳優になること」と言おうとしたのかもしれない。

だけど、実際に発せられた言葉は、

「私の夢は、俳優になりたい」だった。

 

そこに演劇を期待する。(ふんふんふん!)

 

メガネニカナウ2で山本香織さんに演じて貰った本にも、

「あの先輩、もしよかったら、今度の日曜日、空いてませんか」

という台詞があった。

 

「もしよかったら」は、文章として全く不成立だ。

だけど僕は、そこにワクワクする。

 

そこに演劇を期待する。(ふんふんふん!)

 

舞台上じゃなくても、僕が人間を見つけるときは、大抵そんな綻びからだったりする。何かを言い間違えたり、言い淀んだり、言い直したりしたとき、人間を見つける。

 

そんなキラメキを、台本上で出来るだけ分かりやすく記したいと思っているのだけど、やっぱり難しいね。

 

あるときは誤字、あるときは脱字のハニーフラッシュに、目くらましの毎日さ。

 

(了)

 

p.s.(ふんふんふん!)はマンガで言うところの「書き文字」的な効果を狙って足したものであり、この文章の作者はバイソンではありません。